“儀規”の読み方と例文
読み方割合
ぎき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
密教の儀規ぎきが勢力を得た後の吉祥天女は、このように純然たる美人像ではない。直立して、定規の印を結び、頭や胸にインド伝来の複雑な飾りをつけている。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
儀規ぎきによって明確に規定され、また絶えず伝来の様式を踏襲しているにかかわらず、東洋各国の各時代の仏像がおのおのその特殊な美を持つことは、単に造像の技巧の変遷のみならず
日本精神史研究 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
儀規ぎきは左手に澡瓶そうへいることや頭上の諸面が菩薩面・瞋面しんめん大笑面たいしょうめん等であることなどを定めているが、しかしそれは幻像の重大な部分ではない。頭上の面はただ宝冠のごとく見えさえすればいい。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)