是非なくもありの如くかにの如くになりながら通り過ぎてはホッと息をくこともあって、何だってこんな人にも行会ゆきあわぬいわゆる僻地窮境へきちきゅうきょうに来たことかと、いささか後悔する気味にもならざるを得ないで
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)