作略さりやく)” の例文
人多くは事の指支さしつかゆる時に臨み、作略さりやくを用て一旦其の指支を通せば、跡は時宜じぎ次第工夫の出來る樣に思へ共、作略の煩ひ屹度生じ、事必ず敗るゝものぞ。
遺訓 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
何でもいゝでさあ、——全く赤シヤツの作略さりやくだね。よくない仕打だ。まるで欺撃だましうちですね。それでおれの月給を
坊っちやん (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
三四 作略さりやくは平日致さぬものぞ。作略を以てやりたる事は、其あとを見れば善からざること判然にして、必ず悔い有る也。唯戰に臨みて作略無くばあるべからず。
遺訓 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)