“伸子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんし50.0%
のぶこ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
極く天気のよい日が続いても、この空地は乾いたことがなく、黒い土がグショグショしてみえた。時折り、この空地にゴム長をはいた人がきて、伸子しんし張りをはじめる。
痀女抄録 (新字新仮名) / 矢田津世子(著)
彼女たちに会うこともなくなり、茂緒はせっせと筆耕をし、あいまには伸子しんしを出して張りものをしたりした。何か故郷に帰ったような安心と、とり残されたような寂しさがあった。
(新字新仮名) / 壺井栄(著)
なるほど、それには犯人の伸子のぶこがいたにはちがいないが、しかし理論的に、なんといって証明するものではない。
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
もう十時はくに過ぎたのに、妻の伸子のぶこだ帰って来なかった。
罠に掛った人 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)