“井楼”の読み方と例文
読み方割合
せいろう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
後に“雲梯うんていけい”とよばれたものである。各所に巨大な井楼せいろうを組んで、崖へ梯子はしごを架けわたし、谷を踏まずに迫ろうとするのらしい。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
板倉重昌に代つた松平伊豆守は石火矢台といふものを築かせて大砲をすゑ、井楼せいろうをつくつて、こゝから敵状を偵察して大砲を打たせたが、駄目だつた。
島原の乱雑記 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
城外に高い井楼せいろうを組ませて、その上から城内の敵の防禦ぶりを望見していた周瑜は、こうつぶやきながらなお、眉に手をかざしていた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)