九寸五分くすんごぶ)” の例文
自然弾丸たまを込めて打ち出すべき大砲を、九寸五分くすんごぶの代りに、振り廻して見るような滑稽こっけいも時々は出て来なければならなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
短銃ピストルでも九寸五分くすんごぶでも立派に——つまり人がめてくれるように死んでみたいと考えていた。できるならば、華厳けごんたきまででも出向きたいなどと思った事もある。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)