乙骨おつこつ)” の例文
原は金沢の学校の方に奉職していて、久し振で訪ねて来た。旧友——という人は数々ある中にも、この原、乙骨おつこつ、永田、それから高瀬なぞは、相川が若い時から互いに往来した親しい間柄だ。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
諏訪すわ以南、乙骨おつこつヶ原までの七里のあいだに、よく北条勢の数万を牽制けんせいしつつ、やがて家康の後陣と合して、新府韮崎にらさきの地形にり、浅生あそうヶ原をはさんで対陣幾十日に及び、さしもの北条の大軍をして
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)