不届至極ふとどきしごく)” の例文
旧字:不屆至極
娘の我儘わがままをそのまま上意をないがしろに致すは不届至極ふとどきしごくと——これは、うけたまわったまま、失礼をかえりみず申し上げるのでございまするが
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
遂に六月二十二日北御番所のお白洲しらすにて役者海老蔵こと身分をわきまえず奢侈僣上しゃしせんじょうおもむき不届至極ふとどきしごくとあって、家財家宝お取壊とりこわしの上江戸十里四方御追放仰付おおせつけられましたが
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「これ! 不届至極ふとどきしごく! そのほうは何者か、乱心いたしたな?」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「この堂を焼いてしまえ、不届至極ふとどきしごくの堂じゃ」
頼朝の最後 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)