一骨ひとほね)” の例文
しかし完全な結晶というのはまれであって、色々の形の汚い結晶が混っているので、それを取りけるのが一骨ひとほねであった。
雪雑記 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
何うぞわたくしが先祖への孝行にもなる事でございますから、この絵図面を斟酌しんしゃくして一骨ひとほね折ってはくださるまいか
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
さてこれを育て上げるのが一骨ひとほねだ。塾生の青年共にまかせて置いた日には前例がある。
「アア、一骨ひとほねだった」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)