一谷戸ひとやと)” の例文
くだんの楓を左の方に低くながめて、右へ折曲おりまがってもう一谷戸ひとやと、雑木の中を奥へ入ろうとする処の、山懐やまふところの土が崩れて、目の下の田までは落ちず、こみちの端に、抜けた岩ごと泥がうずたかかった。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)