“みどりちょう”の漢字の書き方と例文
語句割合
緑町100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
越前が、長吉の調書を見たとき、「此者は本所ほんじょ緑町みどりちょうに住まっているが、町民の間では義賊と云う噂がある。同人から、金銭を恵まれたる貧民は、数限りもないほどである」
奉行と人相学 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
林「やい親爺おやじ、とぼけるな、それだからあらかじめ不都合のないようにしろと云ったんだ、二三前から緑町みどりちょうの医者が出入でいりをしているが、ありゃア誰が医者にかゝっているのだ」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あたしの住んでいた本所ほんじょ緑町みどりちょうはすっかり焼けてしまったうえに、町内の人たちは、みな被服廠ひふくしょうへ避難したところが、ひどい旋風に遭って、十万人もが残らず死んでしまったといいますからネ。
棺桶の花嫁 (新字新仮名) / 海野十三(著)
蟠「緑町みどりちょうの口入屋のばゝアを頼んで置いたが、髪は奥女中の椎茸髱しいたけたぼってな、模様の着物も金襴きんらんの帯も或る屋敷から借りて置いた、これ/\安兵衞、緑町の婆アが来たら是れへ通せ」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)