“ぼはん”の漢字の書き方と例文
語句割合
墓畔100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
第二に、寂々せきせき寥々りょうりょうたる場所に多き事情あり。第三に、死人ありたる家、久しく人の住まざりし家、神社仏閣、墓畔ぼはん柳陰りゅういんのごとき場所に多き事情あり。
迷信と宗教 (新字新仮名) / 井上円了(著)
新緑の好季節に、雑司ヶ谷の墓畔ぼはんを散歩すると、そこには、幾何の詩人、作家、批評家が地下に眠っている。私は、共に歩いて来た、長い過去の文壇を願望する。
自由なる空想 (新字新仮名) / 小川未明(著)
お繁の亡くなった頃は、私もよく行き行きして、墓畔ぼはんの詩趣をさえ見つけたものだが、一人死に、二人死にするうちに、妙に私は墓参りが苦しく可懼おそろしく成って来た。
芽生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)