“ふるす”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
古巣66.7%
旧巣22.2%
古過5.6%
舊巣5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
色とりどりな秋の小径こみちを森の古巣ふるすへ走って行く一ぴき白狐びゃっこの後影を認め、その跡をしとうて追いかける童子どうじの身の上を自分に引きくらべて、ひとしお母恋いしさの思いに責められたのであろう。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
窟の入口には落葉を焚いて、一人の警部と二人の巡査が張番はりばんしていた。重太郎や𤢖が何時なんどき旧巣ふるすへ帰って来るかも知れぬので、過日来かじつらい昼夜交代で網を張っているのである。塚田巡査は挨拶した。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
足利時代あしかゞじだい寶篋印塔ほうきよういんとうの一部等ぶとうで、主墳しゆふんには古過ふるすぎたり、あたらぎたり。具合ぐあひ適合てきがふせぬので、またもや大失望だいしつばう
舊巣ふるすくはへて飛び去りぬ。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)