“にった”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
新田76.5%
仁田23.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
佐沼は仙台よりはまだずっと奥で、今の青森線の新田にった駅或はせみね駅あたりから東へ入ったところであり、海岸へ出て気仙けせんの方へ行く路にあたる。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
為世の世を去る年には、その新田にった義貞も藤島に討死し、北畠顕家きたばたけあきいえ石津いしづに戦死して、足利あしかが尊氏が将軍となった。翌延元四年には後醍醐天皇が吉野で崩御になった。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
仁田にったの住人四郎忠常、南条の小次郎、天野遠景とおかげ佐奈田さなだの余一といったような近郷の若人輩わこうどばらであった。およそ十四、五名もいるだろうか、芒よりも低く、車座になって、声をひそめ合っているのだった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
伊豆の仁田にったの手無仏というのも石地蔵であって、毎晩鬼女に化けて通行の者をおどしているうちに、ある時強い若侍に出あって、手を斬られて林の中へ逃げ込みました。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)