“どろえのぐ”の漢字の書き方と例文
語句割合
泥絵具100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
手づくねのごく単純な土偶でくを素焼きにし、それへ荒く泥絵具どろえのぐを塗っただけのものである。
日本婦道記:二十三年 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
愈々いよいよ昨日はおろかなり玉の上に泥絵具どろえのぐ彩りしと何が何やら独り後悔慚愧ざんきして、聖書の中へ山水天狗楽書やまみずてんぐらくがきしたる児童が日曜の朝字消護謨じけしゴムに気をあせるごとく、周章狼狽ろうばい一生懸命とうは手を離れず
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
額には歌舞伎かぶき芝居の御殿の背景みたいに、いくつもの部屋を打抜いて、極度の遠近法で、青畳あおだたみ格子天井こうしてんじょうが遙か向うの方まで続いている様な光景が、あいを主とした泥絵具どろえのぐで毒々しく塗りつけてあった。
押絵と旅する男 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)