“でんがくひめ”の漢字の書き方と例文
語句割合
田楽女100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところが、自分の召抱えている田楽女でんがくひめの……それも小娘ずれのそなたにだけは、したたか、道誉の沽券こけんをきずつけられた。忘れようにも、ともすれば、忘れられぬ
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「さればよ、理窟はないでもない。元々、藤夜叉は当家が抱えていた田楽女でんがくひめだ。いわば高氏が当家から奪ったものよ。それを奪い返しても、苦情はないはずと、考えていた」
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、君仕くんじしているが、生母の藤夜叉をみる目には、前身の田楽女でんがくひめといういやしみが、たれの潜在意識にも多かれ少なかれあった。そして、しぜん不知哉丸までが、母の彼女を
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)