“てつびょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鉄鋲83.3%
鉄錨16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ゲリラが出てレールを破壊したり、鉄鋲てつびょうを外したりする。それを排除して進むのだから、遅々として進行がはかどらない。包頭鎮から先は徒歩である。荒涼たる砂漠や枯草のステップを行軍する。
狂い凧 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
おおいかかった葉柳に蒼澄んだ瓦斯燈ガスとうがうすぼんやりと照しているわが家の黒門は、かたくしまって扉に打った鉄鋲てつびょうが魔物のようににらんでいた。私は重い潜戸くぐりどをどうしてはいることが出来たのだったろう。
山の手の子 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
船頭はやっと船底からはい出して来て、舟を漕いで北に向った。強い風が逆に吹きだしたので舟は進まなかった。と、その時不意に水の中から鉄錨てつびょうが浮いて出た。船頭は狼狽ろうばいしだした。
織成 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)