“たくけん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
涿県66.7%
卓見33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「これから南へ行けば広宗。北へさしてゆけば、郷里涿県たくけんの方角へ近づきます。いずれを選びますか」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
中興の祖劉貞りゅうていは、ひとたびは、涿県たくけん陸城亭侯りくじょうていこうに封ぜられましたが、家運つたなく、以後流落して、臣の代にいたりましては、さらに、祖先の名を辱めるのみであります。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「文学史的に見る。それは卓見たくけんだ。」秋山氏は、ニヤ/\と冷笑とも微笑とも付かぬ笑いを浮べながら云った。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「矢ツ張り、實感によつて、實感の眞劍勝負なる文藝でなければならない。」と思ふと、死んだ二葉亭ふたばてい硯友社けんいうしや派的な遊戲文學者、餘裕文學者等と相伍するを嫌つたのは、今更ら卓見たくけんであつたのだ。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)