“そな”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ソナ
語句割合
50.8%
24.0%
22.8%
0.6%
0.3%
其方0.3%
其様0.3%
具備0.3%
前備0.3%
磯馴0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
谷崎君は平安朝の文学の清冽な泉によって自己の詩境をうるおしているとゝもに、江戸末期の濁った趣味を学ばずして身にそなえている。
武州公秘話:02 跋 (新字新仮名) / 正宗白鳥(著)
やがて、金の力の宏大なのに陶醉たうすゐして、貫兵衞はもう一度、それが自分にそなはつた才能、徳望のやうに思ひ込んでしまつたのです。
鶴見はここで彼をたしなめるむちの音をはっきり聞いた。なるほどそうである。贖物をそなえずにいて、それなりに若返るすべはない。
中野は、そこにそなえつけの、望遠鏡の接眼部を拭うと、静かに眼に当てた。
地図にない島 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
そなはつて居る物を食つて了はねば死なれぬと見える。」
厄年 (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
殺す心の其方そなさんもなさないぞや恨めしやと勃然むつくと立てば三次は驚きヤア/\姉御あねご此私このわし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
呆れ返ってもう物が云われん、さア/\さっさと帰って下さい、愚僧わし其様そないな事は聞くのもいやじゃ
一人前のひとというのはノルムで測って不足なき人をいうので、すなわち常識的に言わば肉眼鑑定で見て、まずまず一ととおり具備そなわっているものを指していうのであろう。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
ゆがに見える連峰が、まだ深々と雪をかつぎ、遠く淡く流れて見え、その前備そなえといったように、伊那の地へ越せる山脈が、牛の背のように起伏している。
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
下谷から本郷、本郷から小石川へ出て、水戸様の屋敷前、そこに松の木のある番所があって、俗に磯馴そなれの番所といいます。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)