“しゅっぷ”の漢字の書き方と例文
語句割合
出府100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
間をおかず出府しゅっぷいたしまして、とるものもとりあえず深川へまいり、洲崎一帯を手をつくして探しましたが、いっこうそれらしい手がかりもなく、すでに今日で十二日
顎十郎捕物帳:10 野伏大名 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
故に黒田の殿様が江戸出府しゅっぷあるいは帰国の時に大阪を通行する時分には、先生は屹度きっと中ノ嶋なかのしまの筑前屋敷に伺候しこうして御機嫌ごきげんを伺うと云う常例であった。或歳あるとし、安政三年か四年と思う。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
かねて城明渡しの際恩顧おんここうむった幕府の目附方へ御礼かたがた、お家の再興を嘆願するために、番頭ばんがしら奥野将監おくのしょうげんと手をたずさえて出府しゅっぷした際、小平太は何物かに後から押されるような気がして
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)