“くねんぼ”の漢字の書き方と例文
語句割合
九年母100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
波止場には九年母くねんぼの店をひろげて売っているばあさんがある。そのかたわらに背中の子供をおろして休んでいる女がある。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
体裁ばかりで皮が厚く水気のない九年母くねんぼ、これは芝居の水菓子に幅を利かしたが誰しも閉口、その外、すもも、あんず、はたんきょうなど士君子は顧みない。
明治世相百話 (新字新仮名) / 山本笑月(著)
正月を前にして、京から、南洋の九年母くねんぼというものを献上した者があって、その入荷が、浜松の城へ着いた。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)