“ぎょせん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
漁船80.0%
魚仙20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だんだんと近づいてきたその船を見ると徳川家とくがわけの用船でもなく、また漁船ぎょせんのようでもない。みよしのぐあいや、帆柱ほばしらのさまなどは、この近海に見なれない長崎型ながさきがたの怪船であった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「しかし海豹さん。秋頃、漁船ぎょせんがこのあたりまで見えましたから、その時人間にられたなら、もはや帰りっこはありませんよ。もし、こんど私がよく探して来て見つからなかったら、あきらめなさい。」
月と海豹 (新字新仮名) / 小川未明(著)
午後二時ごろ、霊岸島の魚仙ぎょせんという舟宿に着いた。座敷に通ると、そこに約束しておいた殺人会社専務の須原正すはらただしが待っていた。ちょっと一口やってから、ボートを頼んだ。
影男 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)