“きたせんば”の漢字の書き方と例文
語句割合
北船場100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
方略の第二段に襲撃を加へることにしてある大阪富豪の家々は、北船場きたせんばむらがつてゐるので、もうことごと指顧しこあひだにある。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
らうから初めて徳三郎になつた折の事、ある日北船場きたせんば物持ものもち平野屋の一族が、西桟敷の幾つかを買ひ切つて、見物に来てゐたが、そのなかに別家べつけの一人娘お常といふのがゐて
此時北船場きたせんばの方角は、もう騒動が済んでからしばらく立つたので、焼けた家のあとから青い煙が立ち昇つてゐるだけである。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「まあ待て。打ち立つてからの順序は、たゞ第一段を除いて、すぐに第二段に掛かるまでぢや。」第一段とは朝岡の家をおそふことで、第二段とは北船場きたせんばへ進むことである。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)