“かげぐち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蔭口65.3%
陰口24.5%
影口8.2%
後評2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
などと、美奈子の心を察するように、忠勤ぶった蔭口かげぐちを利く時などには、美奈子は、その女中をそれとなくたしなめるのが常だった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
ところが、どこから聞いて来たか、平太と郎党の木工助が、夜明け方、うまやの蔭で、しきりと、わたくしの陰口かげぐちをきいているではございませんか。
後家という者はいつの世でも兎角人に影口かげぐち言れ勝の、割の悪いものだから、勝気の祖母はこれが悔しくてたまらない。それで、何の、女でこそあれ、と気を張る。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
別世界は別世界相応の話柄はなしの種も尽きぬものか、朋輩ほうばい悪評わるくちが手始めで、内所の後評かげぐち廓内くるわの評判、検査場で見た他楼よその花魁の美醜よしあし、検査医の男振りまで評し尽して、後連あとれんとさし代われば
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)