“かかえぐるま”の漢字の書き方と例文
語句割合
抱車100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たしか謡曲や仕舞しまいも上手であったかと思う。若先生も典型的な温雅の紳士で、いつも優長な黒紋付姿を抱車かかえぐるまの上に横たえていた。うちの女中などの尊敬の対象であったようである。
追憶の医師達 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
疑獄事件で収監される時まで幾年間、麹町こうじまちの屋敷から抱車かかえぐるまで通勤したその当時、毎日目にした銀座通と、震災後も日に日に変って行く今日の光景とを比較すると、ただ夢のようだというより外はない。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)