“えんぴ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
猿臂96.3%
円匙1.9%
猨臂1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
明智は云いながら、素早く宗像博士の前に近より、いきなり猿臂えんぴを延ばして眼鏡を叩き落し、口鬚と顎髯とをむしり取ってしまった。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「……もっと、もっと、円匙えんぴと、つるはしを持って来い。出来ていないのはここだけだぞ! おそい! 振角伍長! そう、そんなことをしていないで!」
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
局員裏面の絵画に心づかず消印をなすこと三、四葉にして初て驚愕の声を発す。この時おそし南岳猨臂えんぴを伸べ絵葉書を奪つて疾走す。後に人に語つていわくこれまこと敝家へいかの宝物なり。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)