“いちょうまげ”の漢字の書き方と例文
語句割合
銀杏髷100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
銀杏髷いちょうまげがグシャグシャになって、横頬を無残に擦剥すりむいていたが、ジッと唇を噛んで、眼を閉じて、横を向いていた。
骸骨の黒穂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
これに反して、「いき」と見られた結振ゆいぶりは銀杏髷いちょうまげ楽屋結がくやゆいなど略式の髪か、さもなくば島田でもつぶし島田、投げ島田など正形の崩れたものであった。
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
十九か二十歳はたちぐらいの見るからに初々ういういしい銀杏髷いちょうまげの小柄な女であった。所謂いわゆる丸ボチャの愛嬌顔で、派手な紺飛白こんがすりあわせに、花模様の赤前垂まえだれ、素足に赤い鼻緒のげチョケた塗下駄ぬりげたを穿いていた。
骸骨の黒穂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)