“いちばんどり”のいろいろな漢字の書き方と例文

カタカナ：イチバンドリ

語句	割合
一番鶏	88.9%
一番鳥	11.1%

一番鶏

阿母（おっか）、一番鶏（いちばんどり）が鳴きました。時計はのうても夜は明けます。……鶏の目を明けよ、と云うおおせ、しかも、師匠のお家から、職人冥加（みょうが）に叶（かな）いました。御辞退を

ピストルの使い方：――（前題――楊弓） (新字新仮名) ／ 泉鏡花(著)

それには古人が残してくれた色々な香料や試薬も注いでみようと思っている。その鍋を火山の火にかけて一晩おいた後に一番鶏（いちばんどり）が鳴いたら蓋をとってみようと思っている。

厄年と etc. (新字新仮名) ／ 寺田寅彦(著)

一番鳥

船を出すには一番鳥（いちばんどり）が鳴きわたる時刻まで待ってからにしなければならぬ。町のほうは寝しずまって灯（ひ）一つ見えない。それらのすべてをおおいくるめて凍った雲は幕のように空低くかかっている。

生まれいずる悩み (新字新仮名) ／ 有島武郎(著)