夜通し風がふいていたよどおしかぜがふいていた
上衣のボタンもかけずに 厠へつっ走って行った 厠のまん中に くさったリンゴみたいな電灯が一つ まっ黒な兵舎の中では 兵隊たちが あたまから毛布をかむって 夢もみずにねむっているのだ くらやみの中で まじめくさった目をみひらいている やつもい …
作品に特徴的な語句
しら かわや