難船なんせん
ひどい家だ、ひどい嵐だ、崖の上にのつかってゐるそのボロボロの家は、難破船のやうに傾いてゐる。——今顛覆するか、もう今か、と思ひながら、ゴーと唸って雨戸にぶつっかる砂塵の音に寝そびれながら、彼は少し愉しいのだから変だ。彼は夢をみてゐるのであっ …
作品に特徴的な語句
おび 破屋あばらや