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『雨夜詞』
ふりがな文庫
『
雨夜詞
(
あめよことば
)
』
給仕女のお菊さんは今にもぶらりとやつて来さうに思はれる客の来るのを待つてゐた。電燈の青白く燃えだしたばかりの店には、二人の学生が来てそれが入口の右側になつたテーブルに着いて、並んで背後の板壁に背を凭せるやうにしてビールを飲んでゐた。其所には …
著者
田中貢太郎
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約10分(500文字/分)
朗読目安時間
約16分(300文字/分)