ラヂオ文学の収穫――「なだれ」ラジオぶんがくのしゅうかく――「なだれ」
真船豊氏のラヂオ・ドラマ集を一読して感じたことは、いはゆる「ラヂオ・ドラマ」の形式としての目立つた新工夫がない代り、飽くまでも戯曲の定石を踏んで、しかもラヂオ的な効果をねらつた独得の計算が行はれてゐるといふことである。 元来、戯曲家としての …