トップ
>
『無常の風』
ふりがな文庫
『
無常の風
(
むじょうのかぜ
)
』
幼い頃、「無常の風が吹いて来ると人が死ぬ」と母は云つた。それから私は風が吹く度に無常の風ではないかと恐れ出した。私の家からは葬式が長い間出なかつた。それに、近頃になつて無常の風が私の家の中を吹き始めた。先づ、父が吹かれて死んだ。すると、母が …
著者
横光利一
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約4分(500文字/分)
朗読目安時間
約6分(300文字/分)