“南瓜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かぼちゃ58.3%
かぼちや18.9%
とうなす10.2%
たうなす5.5%
ボウブラ1.6%
かんぼちや1.6%
カボチャ1.6%
パンプキン0.8%
かぶちゃ0.8%
かむぼちや0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかも、それらの中には、五倍の大入道の顔、胡瓜きゅうりのような長っ細い顔、南瓜かぼちゃのように平べったい顔なども、幾十となくまじっている。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
茄子の紫がかつた苗、南瓜かぼちや糸瓜へちまのうす白く粉をふいたやうな苗が楕円形の二葉をそよがせてるのを朝晩ふたりして如露で水をかけてやる。
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)
斗満で食った土のものゝ内、甘藍、枝豆えだまめ玉蜀黍とうもろこし、馬鈴薯、南瓜とうなす蕎麦そば大根だいこきびもち、何れも中々味が好い。唯真桑瓜まくわうりは甘味が足らぬ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「うむ、一しよにしてくろ」とおつたはやはらかにいつた。勘次かんじふたつを等半とうはんぜてそれからまたおほきな南瓜たうなすつばかり土間どまならべた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
従て浜に出ると平戸、五島、薩摩、天草、長崎等の船が無塩、塩魚、鯨、南瓜ボウブラ、西瓜、たまには鵞鳥、七面鳥の類まで積んで来て、絶えず取引してゐたものだつた。
水郷柳河 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
敷藁や月夜清きに南瓜かんぼちやの黄なる花さへ照り白く見ゆ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
静かな昼間、人のいない官舎の裏に南瓜カボチャつるが伸び、その黄色い花に、天鵞絨ビロードめいた濃紺色の蝶々どもが群がっている。
ペエタアさん、ペエタアさん、南瓜パンプキンずき
まざあ・ぐうす (新字新仮名) / 作者不詳(著)
こはし休みに南瓜かぶちゃの飯を煮とったら、森田のお安様が年貢取りに来て、火端へ上ってお出で、南瓜煮えたけ! さう云って一つ突つき乍ら、おめえ米なんちふものはな、有りゃ有って
夏蚕時 (新字旧仮名) / 金田千鶴(著)
横笛は子らが手づくり南瓜かむぼちやの花かかるあたり月夜吹きつつ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)