“點”のいろいろな読み方と例文
新字:
読み方割合
33.0%
てん32.1%
とも19.3%
とこ3.7%
つけ2.8%
とぼ2.8%
ところ1.8%
うつ1.8%
しる0.9%
0.9%
0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのかは小六ころくさん、はゞかさま座敷ざしきてて、洋燈ランプけて頂戴ちやうだいいまわたしきよはなせないところだから」と依頼たのんだ。小六ころく簡單かんたん
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
かつらならではとゆるまでに結做ゆひなしたる圓髷まるまげうるしごときに、珊瑚さんご六分玉ろくぶだま後插あとざしてんじたれば、さら白襟しろえり冷豔れいえんものたとふべきく——
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
廣間ひろまのともしともつてゐたので、手摺てすりの上から見下したり、召使達が往つたり來たりするのを眺めたりすることは、彼女を喜ばせた。
と謂ツたが、おん出方でかたまで下司な下町式になツて、以前凛としたとこのあツた顔にも氣品がなくなり、何處か仇ツぽい愛嬌が出來てゐた。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
卯平うへい薄闇うすぐらにはしも下駄げたあとをつけててからもなく勘次かんじしとねつてかまどつけた。それからおつぎが朝餐あさげぜんゑるまでには勘次かんじはきりゝと仕事衣しごとぎかへさむさにすこふるへてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
三十にもならうとするお糸さんは、年齡としの半分も下の姪から愛情をいつも受けてゐた。その時も、糠星ぬかぼしのやうな眼に、急に火がとぼつて
日本橋あたり (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
妹とはても肖つかぬ丸顏の、色の白い、何處と言つて美しいところはないが、少し藪睨みの氣味なのと片笑靨のあるのとに人好きのする表情があつた。
札幌 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
きやううちるより洋燈らんぷうつして、火鉢ひばちきおこし、きつちやんやおあたりよとこゑをかけるにれはいやだとつて柱際はしらぎはつてるを
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
わづかに影をしるせども
北村透谷詩集 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
眞夜中の時計の音もまた妄想に痺れた Tonka John の小さな頭腦に生膽取の血のついた足音を忍びやかに刻みつけながら、時々深い奈落にでも引つ込むやうに、ボーンと時をつ。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
たゞぼく心配しんぱいでならぬは家内かない——だ。ことほうべにしたようになつて呼吸こきうせわしくなる。ぼくこれるのがじつつらい。先生せんせい家内かないおなやまいのものが挑動いらだとき呼吸こきうきいことがあるかネ。
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)