“鶏冠”の読み方と例文
旧字:鷄冠
読み方割合
とさか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その間を一羽の牡鶏が、鶏冠とさかを振り振り、まるで聴耳でも立てるように時々首を横へ向けながら規則ただしい足どりで歩きまわっていた。
その日、監督は鶏冠とさかをピンと立てた喧嘩鶏けんかどりのように、工場を廻って歩いていた。「どうした、どうした⁉」と怒鳴り散らした。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
奇異な赤い鶏頭、縁日物ながら血のやう鶏冠とさか疣々いぼ/″\が怪しい迄日の光を吸ひつけて、じつと凝視みつめてゐる私の瞳を狂気さす。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)