“鰥暮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やもめぐら66.7%
やもめぐ16.7%
やもめくらし8.3%
やもめぐらし8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近頃は義兄の荻野左仲のところにも居憎くなつたと見えて、食扶持くひぶちだけを貰つて、ツイ屋敷外の長屋に、鰥暮やもめぐらしの氣樂さを樂しんで居るのでした。
なにひとつ世帯しょたい道具らしいものもなくて、まるであばら家のようななかに、父はしょんぼりと鰥暮やもめぐらしをしていたのだった。
花を持てる女 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
「ハヽヽヽヽ、時局と女とは何の関係もあるまい、戦争いくさ門出かどで祝言しうげんするなど云ふことあるぢやないか、松島も久しい鰥暮やもめくらしぢや、可哀さうぢやに早くして遣れ——それに一体、山木、誰ぢや、媒酌ばいしやくは」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
藤枝ふじえだと云う鰥暮やもめぐらしの侍はじぶんの家へ帰って来た。
女賊記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)