“鮴”の読み方と例文
読み方割合
ごり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うぐいはやごりの類は格別、亭で名物にする一尺の岩魚いわなは、娘だか、妻女だか、艶色えんしょく懸相けそうして、かわおそくだんの柳の根に、ひれある錦木にしきぎにするのだと風説うわさした。
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
季節季節によって、ごり川鯊かわはぜはや、雨降り揚句には鮒や鰻も浮出てとんだ獲ものもあった。こちらの河原には近所の子供の一群がすでにあさり騒いでいる。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
北陸地方では鰍のことをごりと呼んでいるが、変わった種類ではない。天明頃、長崎へ来ていた和蘭陀おらんだ人が調べたところによると、日本には四十幾種類の鰍がいるという。その写生図さえ残している。
冬の鰍 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)