“髯”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひげ99.1%
ほおひげ0.4%
ぜん0.2%
びん0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そう言うのは、五十に近かろうと思われる見る蔭もない男、涙と鼻水と一緒にかなぐり上げて、一生懸命さが無精ひげの面に溢れます。
くちひげほおひげあごひげ、まるで銀の針金を植えつけたようで、なんのことはない神霊矢口渡しんれいやぐちのわたしの頓兵衛を見るようであった。
桜林 (新字新仮名) / 小山清(著)
人よ、これを単に他愛もなき坐談の一節なりとて、軽々に看過するなかれ。尊とむべき教訓は、あにかの厳たる白堊校堂裡、鹿爪しかつめらしき八字ぜんの下よりのみ出づる者ならむや。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
しばらくして、浦子はぎょくぼやの洋燈ランプの心をげて、あかるくなったともしに、宝石輝く指のさきを、ちょっとびんに触ったが、あらためてまた掻上かきあげる。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)