“香物”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうのもの52.4%
こう/\23.8%
かうもつ4.8%
かうのもの4.8%
こうこ4.8%
こうもの4.8%
においもの4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
食物は消化吸収の良いものに限るといって三度三度柔い物ばかり食べていると胃の機械的作用が弱って来てお香物こうのものとお茶漬けが欲しくなる。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
さ「えゝあたしア是まで寸白すばくを知りませんよ、それに此間こないだは又結構なお香物こう/\をくだすって有難うございました、あれさ、お重ねよう」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
シバの女王ソロモンの風聞うはさをきき、難問をもつてソロモンを試みんと甚だ多くの部従ともまはりをしたがへ香物かうもつとおびただしき金と宝石とを駱駝に負せてエルサレムに来たり
乾あんず (新字旧仮名) / 片山広子(著)
主個の老人らうじん押禁おしとゞめ彌生と言ど未だ寒きに冷酒れいしゆ身體からだどくなればツイあたゝめて差上んと娘に吩咐いひつけ温めさせ料理は御持參ごぢさんなされたれば此方で馳走ちそう爲樣しやうもなし責て新漬しんづけ香物かうのものなりともと言へば娘は心得こゝろえて出して與ふる饗應振もてなしぶり此方は主個に酒盞さかづき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
何だかこれを一つって見よう……婆さん灯火あかりを早く此処へ持って来て……何だ奈良漬の香物こうこか、これは妙だ、奈良漬の焼魚代やきものがわりは不思議、ずーッと並べたのはいな
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
沙漠の旅は夜においてすものなれば、あるいは明月煌々こうこうたるの夕、あるいは星斗闌干せいとらんかんたるの夜、一隊の隊旅キャラバン香物こうものかおりを風にただよわせながら
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
麝鹿じゃろく で麝香じゃこうは実にチベットでは沢山である。麝猫じゃびょうとて猫のような形の香物においものを持って居る動物もあるそうですけれども、チベットのはそうでなくて一種の鹿の類です。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)