“飜然”のいろいろな読み方と例文
新字:翻然
読み方割合
ひらり83.7%
ほんぜん11.6%
からり2.3%
がらり2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
初更しよかういたるや、めるつまなよやかにきて、粉黛ふんたい盛粧せいしやう都雅とがきはめ、女婢こしもとをしてくだん駿馬しゆんめ引出ひきいださせ、くらきて階前かいぜんより飜然ひらりる。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
蟹の長男は父の没後、新聞雑誌の用語を使うと、「飜然ほんぜんと心を改めた。」今は何でもある株屋の番頭か何かしていると云う。
猿蟹合戦 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
池の端の行き違ひより飜然からりと変りし源太が腹の底、初めは可愛う思ひしも今は小癪に障つてならぬ其十兵衞に、頭を下げ両手をついて謝罪らねばならぬ忌〻しさ。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
我の云ふのが腑に落ちたら思案を飜然がらりと仕変へて呉れ、源太は無理は云はぬつもりだ、これさ何故黙つて居る、不足か不承知か、承知しては呉れないか、ゑゝ我の了見をまだ呑み込んでは呉れないか
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)