“頬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほお58.6%
11.5%
ほゝ10.4%
ほほ9.0%
ほっ6.2%
ほう2.1%
ほつ0.7%
ほっぺた0.3%
これ0.3%
ほつぺた0.3%
ほヽ0.3%
つら0.1%
0.1%
ぽう0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
歌が終わってそでが下へおろされると、待ち受けたようににぎわしく起こる楽音に舞い手のほおが染まって常よりもまた光る君と見えた。
源氏物語:07 紅葉賀 (新字新仮名) / 紫式部(著)
旗男は義兄の自信に感心しながら、西瓜のきれをとりあげた。そいつはすてきにうまくて、文字どおりっぺたが落ちるようだった。
空襲警報 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「やつて見るが宜い、短刀は花嫁の胸へ前から突立つて居るんだぜ。扉の開いたところを射込んだのぢや肩かほゝに立つのが精一杯さ」
ぢいさんはぷつとすまして、片つ方のほほをふくらせてそらを仰ぎました。それからちやうど前を通つて行く一本のでんしんばしらに
月夜のでんしんばしら (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
まるまると肥ったほっぺたを赤くして竹の棒でいっしょけんめいに地面を掘っていらっしゃる。なにをしていらっしゃるのかときくと
契りきぬ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
すそ海草みるめのいかゞはしき乞食こじきさへかどにはたず行過ゆきすぎるぞかし、容貌きりようよき女太夫をんなだゆうかさにかくれぬゆかしのほうせながら、喉自慢のどじまん腕自慢うでじまん
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
みぎひだりうで釣合つりあひわるかつたんべい。ほつぺたのにくが、どつちかちがへば、かたがりべいと不具かたわぢや、それではうつくしいをんなでねえだよ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
夫はお房が可愛くて成らないという風で、「この児のほっぺたは俺の母親おっかさんに彷彿そっくりだ」などと言っているかと思えば、突然だしぬけにお雪に向ってこんなことを言出す。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
と云うので手水鉢ちょうずばちのそばで手を洗って居りますると、庭の植込うえごみの処に、はっきりとは見えませんが、頬骨のとがった小鼻の落ちました、眼の所がポコンとくぼんだこれからこれ胡麻塩交ごましおまじりひげが生えて
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
けれども南瓜かぼちやはくやしくつて、くやしくつて、たまらず、そのばん、みんなの寢靜ねじづまるのをつて、べたにほつぺたをすりつけて、造物つくりぬし神樣かみさまをうらんで男泣をとこなきにきました。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
をんなかたほヽをよせると、キモノの花模様はなもやうなみだのなかにいたりつぼんだりした、しろ花片はなびら芝居しばゐゆきのやうにあほそらへちら/\とひかつてはえしました。
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
ぺん宣言書せんげんしよ==其は頭から尻尾しつぽまで、爆發ばくはつした感情の表彰へうしやうで、激越げきえつきはめ、所謂阿父のよこつらたゝき付けた意味のものであツた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
横ずっを張飛ばしてやったんだが……
遺産 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)
勝「エ、御尤もで、じゃアわっしは是からすぐに行って参ります、申訳がありませぬから、あの野郎、本当に何うもふざけやアがって、引張って来て横ずっぽう撲飛はりとばして、屹度きっと申訳をいたします」