“雲表”の読み方と例文
読み方割合
うんぴょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いわばその二つの主峰は、一時雲に隠れていたものが、ふたたびその健在な姿を、巍然ぎぜんと、雲表うんぴょうにあらわしたものといっていい。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ソラ、天狗様の御立腹だ」と、一同は眼玉をまるくする。ヌット雲表うんぴょう突立つったつ高山の頂辺てっぺんの地震、左程の振動でもないが、余りい気持のものでもない。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
「この辺ではこういう池をと言います。もっと大きいのがこの向うにありますが、小さいのに至っては数限りありません。彼の雲表うんぴょうに聳える富士の白雪が……」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)