“雑木”のいろいろな読み方と例文
旧字:雜木
読み方割合
ぞうき75.0%
ざふき13.3%
ざうき5.0%
ざつぼく1.7%
ざふぎ1.7%
ざわき1.7%
ぞうぼく1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
右側の雑木ぞうきの一団が月の陰をこしらえている処に、細ぼそとしたカンテラのいて、女が一人裁縫さいほうしながら外の方を見ていた。
草藪の中 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「これが出来たのでたかみねわしみねとが続いてゐる所が見えなくなりました。茶席など造るより、あの辺の雑木ざふきでも払へばよろしいにな。」
京都日記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
で、其処そこ温泉宿をんせんやどだ、とをしへて、山間やまあひがけしげつたほそみちへ、……背負せをつてた、たけびた雑木ざうきまきを、身躰からだごとよこにして、ざつとはいつてく。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
彼方此方かなたこなたにむらむらと立なら老松奇檜ろうしょうきかいは、えだを交じえ葉を折重ねて鬱蒼うっそうとしてみどりも深く、観る者の心までがあおく染りそうなに引替え、桜杏桃李おうきょうとうり雑木ざつぼくは、老木おいき稚木わかぎも押なべて一様に枯葉勝な立姿
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
松と雑木ざふぎりおとし
『春と修羅』 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
身辺は雑木ざわきまばらに
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
西仏はもう崖の下へ向って、雑木ぞうぼくにすがりながらずるずると先へ、すべり降りていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)