“雑人”のいろいろな読み方と例文
旧字:雜人
読み方割合
ぞうにん93.3%
ざふにん6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しばらくすると、光秀は、手に一ちょうくわと、それから雑人ぞうにんの着る着物や山袴やまばかまなど、一抱えもかかえて、檜林の奥からもどって来た。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
喧嘩の片われは、下様しもざま雑人ぞうにんだと見えて、言葉つきにどことなく自ら卑下したところがあった。他の一人がすぐ後を引取った。
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)
高麗橋、平野橋、淡路町の三度の衝突で、大塩方の死者は士分一人、雑人ざふにん二人に過ぎない。堀、跡部の両奉行の手には一人の死傷もない。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
おこたり無く偵察ていさつしてゐると、丁度将門の雑人ざふにん支部はせつかべ子春丸といふものがあつて、常陸の石田の民家に恋中こひなかの女をもつて居るので、時〻其許へ通ふことを聞出した。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)