“開展”の読み方と例文
読み方割合
かいてん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この開展かいてんせる瑩白色花蓋えいはくしょくかがいへんの中央に、鮮黄色せんおうしょくを呈せる皿状花冕さらじょうかべんえ、花より放つ佳香かこうあいまって、その花の品位ひんいきわめて高尚こうしょうであることに、われらは讃辞さんじしまない。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
「いや、兎に角時局一開展かいてんだよ。たたかいこれよりチョッカイから正々堂々の陣にるんだ。見給え。僕の勧めたことが着々と事実になって来るじゃないか? ガヷナーは矢っ張り話せるよ」
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
これは古来からその方面で発達して来た演芸上の約束を知らないので、舞台の上に開展かいてんされる特別の世界に、同化する能力が私に欠けているためだとも思う。しかしそればかりではない。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)