“金盥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かなだらい88.3%
かなだらひ11.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
適当な花瓶かびんがなかったからしばらく金盥かなだらいへ入れておいた。室咲きであるせいか、あのひばりの声を思わせるような強い香がなかった。
病室の花 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「そんなこったろうと思った。やれやれ、とんだ御馳走ごちそうだ。エルネスチイヌ、急いで金盥かなだらいを持っといで。そら、お前の用事ができた」
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
次の部屋の火鉢に、しゆんしゆんと煮えたつてゐる湯を金盥かなだらひにうつして、それにタオルを浸し、富岡は、ゆき子の顔を拭いてやつた。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
振返ふりかへり樣三刀四刀に切殺せり其中に下女はおもて迯出にげいで人殺々々ひとごろし/\よばはりながら金盥かなだらひたゝき立てしかば近隣の人々馳付はせつける樣子を見て金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)