“醜女”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しこめ62.2%
ぶおんな10.8%
すべた5.4%
みたくなし5.4%
しゅうじょ5.4%
しうぢよ2.7%
ぶをんな2.7%
みにくいおんな2.7%
オッペシャン2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして畸型の醜女しこめの代りにアキの美貌に思ひついた満足で私の好色はふくらみあがり、私は新たな目的のために期待だけが全部であつた。
いづこへ (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
どちらかといえば醜女ぶおんなで、与次郎は、こんな仕事をしている者にはもったいないような好い男、町内の娘っ子が大騒ぎをしているばかりでなく
お引請になるのは、何も神様の手並がまづくて、醜女すべたの方が丁度手頃なからでは更々ない。神様は女に哲学を教へようとなさるからだ。
幸ひ其處へ醜女みたくなしの芳ちやんが、新聞を持つて入つて來たので、知つてる癖に『モウ何時だい』と聞くと
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
いや、もっと忘れかねたのは、遊女宿の一間に、置きのこして来た寝ぎたない黒髪と、容易にどうにでもなる四肢ししをもった肉塊だった。それが美人か、醜女しゅうじょかなどは、問題ではない。
おもふに、ゑがける美人びじんは、ける醜女しうぢよよりもなりつたく、かん武帝ぶてい宮人きうじん麗娟りけんとしはじめて十四。たまはだへつややかにしてしろく、うるほふ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
主婦おかみつて頼んだのでもなく、矢張普通の女中で、額の狹い、小さい目と小さい鼻をかくして了ふ程頬骨の突出た、土臼の樣な尻の、先づ珍しい許りの醜女ぶをんな肥滿人ふとつちよであつた。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
下女げじょれていた醜女みにくいおんなばかりをともなうてたので、そうしてこのおんなには乳呑児ちのみごがあった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
部屋らしい部屋はタッタ四しかない上に、万事がステキに便利に出来ているからね……ところで一番古く、建った当時から居るのが今云うた松井ヨネ子という二十六になる逞ましい肉体美の醜女オッペシャンだ。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)