“遮莫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さもあらばあれ69.2%
さもあれ15.4%
さまらばれ7.7%
さわれ7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遮莫さもあらばあれ、物に執着するはかれらの最も潔しとせぬところ、さればぞ初袷の二日三日を一年の栄えとして、さて遂には裸一貫の気安い夏をも送るのである。
残されたる江戸 (新字新仮名) / 柴田流星(著)
遮莫さもあれおれにしたところで、いとおしいもの可愛かわゆいものを残らず振棄てて、山超え川越えて三百里を此様こんなバルガリヤ三がいへ来て、餓えて、こごえて
遮莫さまらばれ、重ねて云ふが私の全作品はことごとく旧東京への愛情と云ふか、挽歌と云ふかその以外にはなく、さうしてその最もあらわな集成が、此である。
「東京恋慕帖」自序 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
遮莫さわれ、その小亀一座にはがんもどきと仇名打たれし老爺あり、顔一面の大あばた、上州訛りの吃々きつきつと不器用すぎておかしかりしが、ひととせ、このがんもどき
随筆 寄席風俗 (新字新仮名) / 正岡容(著)