“遊女”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おいらん26.4%
あそびめ17.0%
おんな11.3%
つとめ11.3%
いうぢよ9.4%
ゆうじょ9.4%
うかれめ3.8%
おやま3.8%
あそび1.9%
じょろう1.9%
ひめ1.9%
ゆうぢよ1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
怨死うらみじにじゃの。こう髪をくわえての、すごいような美しい遊女おいらんじゃとの、こわいほど品のいのが、それが、お前こう。」と口をゆがめる。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これ遊女あそびめタイデなり、いたく心にかなへりやと問へる馴染なじみの客に答へて、げにあやしくとこそといへるはかれなりき 一三三—一三五
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
その洞院左膳様と、花村様とお二人が、いずれも殿様のおためじゃといって、一人の遊女おんなを争うとは、どうにも可笑おかしなことではある
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
此時節より通ひそむるは浮かれ浮かるゝ遊客ならで、身にしみ/″\と實のあるお方のよし、遊女つとめあがりの去るひとが申き
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
無理むりに申させても取上には相成あひならぬぞ其源次郎と申はナ細川の家來けらいにて井戸源次郎と云者新吉原の三浦屋四郎左衞門かゝへの遊女いうぢようつせみを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
男舞おとこまいを余興にすることが流行となってから——遊君ゆうくん遊女ゆうじょの一派として、白拍子なる一階級が、新たに、世相にうかび出している。
柳田君は右の連歌の詞書の中なる「さきくさ」を「人形芝居の一曲なるか」と解しておられるが、これは曲名ではなくて遊女うかれめの名であった。体源抄十に
「可愛らしい玩具か何かないものかしら。来山の遊女おやま人形といったような……。」
艸木虫魚 (新字新仮名) / 薄田泣菫(著)
なぜか、たった一ぺん六条裏の遊女あそびと寝たことなどが、いやな回顧の陰影になって、突然、二十一歳で父を宣告された男の——自責をひとり脅かされた。
「わりゃ雪女となりおった。が、魔道の酌取しゃくとり枕添まくらぞい芸妓げいしゃ遊女じょろうのかえ名と云うのだ。娑婆しゃば、人間の処女きむすめで……」
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お金を皆遊女ひめに入れて終ふて店は空つ洞にして終ふたら。……わしもな旦那に何遍も云ふたんぢやけんどな、大将、由太郎の云ふ事なんぞ相手にせんツて。己は四月許り月給を貰はずぢや。
鑑定めきゝたりしろうあるじさそひにまかせ、此地このち活計たつきもとむとて親子おやこ三人みたり旅衣たびごろも、たちいでしは此譯このわけ、それよりおくなになれや、いまりようのあづかりをしてはゝ遊女ゆうぢよ仕立物したてものちゝ小格子こがうし書記しよきりぬ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)